クルセイダーキングス3(Crusader Kings III)は、壮大な中世の世界を舞台に、自分の一族を何世代にもわたって導いていく戦略ゲームです。
ですが、初めてプレイする人にとっては、その複雑なシステムや大量の情報に圧倒されてしまうことも少なくありません。Paradox社が用意しているゲーム内チュートリアルは非常に丁寧に作られていますが、それでも「言葉の意味が分からない」「なぜその操作をするのかがわからない」と感じる場面があるかもしれません。
本講座では、チュートリアルの内容を補完しつつ、初心者のつまずきやすいポイントを平易な言葉で解説していきます。チュートリアルを読みながらこの講座も並行して読むことで、よりスムーズにCK3の世界に入っていけるはずです。
シリーズは4つの記事に分かれており、1記事あたり約5~10分で読めるボリュームになっています。気になるところからでもOKですので、ぜひ自分のペースで読み進めてみてください。
本ページはPart3、所領・封臣・評議会について解説していきます。
リソースの源泉ー所領についてー(Ⅹ–所領 1/4~4/4)
ここでは所領とは何か、そして所領がどのような恩恵をプレイヤーに与えるかを解説していきます。まず所領ですが、所領とは「拠点が建設されている男爵領」を指し、その所領を所有している領主にゴールドと徴募兵を提供します。拠点は「城砦」、「都市」、「寺院」の3種類で、伯爵領の首都の男爵領には必ず城砦の拠点が建設されています。プレイヤーがペナルティなしに直接支配できるのは城砦所領のみで、都市は共和制で市長となった人物が、寺院は聖職者や領国祭祀が基本的に統治し、それらの人物が伯爵領の称号を持つ人物の封臣となって収入の一部を収める形になっています。

プレイヤーは空いている男爵領に新たに城砦等を築いて所領を増やしたり、既存の所領に建造物を建てて伯爵領の価値を高めることができます。建造物はその所領が排出する税金と徴募兵を増やしたり、何らかの補正をプラスしたりと様々な効果があり、建造できるものは所領の種類や文化によっても変わってきます。所領の建設や建造物の建設、アップグレードにはゴールドがかかり、完成までに時間もかかります。短期間でのプレイでは元を取れない可能性もありますが、長期間プレイする場合は出力が全然違ってくるため、これと決めた伯爵領を育てることもよい戦略です。
また、伯爵領には開発度と支配というステータスがあります。開発度は文字通り、その伯爵領がどの程度開発されているか、豊かかを示す値で、値が高いほどその伯爵領内の所領が提供する税金と徴募兵が増えます。
支配とはプレイヤーの行政府がどれだけ民衆を掌握しているかを示すステータスでこれが低いと伯爵領の収める税金が大幅に減少します。特に戦争で手に入れたばかりの伯爵領は支配が低い場合が多く、戦争で勝ったからといってすぐに収入が増えるとは限らない点に注意が必要です。また戦争で包囲されたりしても支配は減少します。
開発度は評議会の家令による「領内の開発度上昇」、支配は元帥の「領内の支配を強化」で上昇を早めることが可能です。
味方であり、最大の敵?封臣について(Ⅺ–封臣 1/4~4/4)
続いて封臣のチュートリアルです。封臣は主君に使えている土地持ちの統治者のことを指します。封臣は主君に税金と徴募兵を納め、領国の一部となり、評議会で領内政治を行うなど一見心強い味方のように見えますが、非常に注意が必要な存在でもあります。彼らは土地持ち=独自の軍を持っているので主君が気に入らないと封臣同士で団結し、要求を強制することがあります。これを「派閥」システムといいます。主君が気に入らない封臣が、ある目標を持った派閥を立ち上げ、それに共感する封臣が派閥へと入っていき、その封臣達の軍事力の合計が主君の軍事力の一定値(閾値)を超えた際に、プレイヤーへ要求の実現か内戦かの最後通牒を送ってきます。この派閥の要求が封臣の独立など領土を減らす要求やそもそもプレイヤーの立場(王や皇帝など)を別の請求者に替える、領国を解体するなどプレイヤーへの影響が非常に大きい要求をしてくることがあるので、最大限の注意が必要なのです。派閥への参加はプレイヤーへの評価が重要になってくるので封臣のご機嫌をとる領内政治はCK3の大きな要素となるのです。


また、封臣の中でも多くの兵を持っている封臣には「有力な封臣」のステータスがつきます。有力な封臣は評議会(後述)の地位を望んでおり、評議会の席を割り当てないと大きな評価ペナルティがあります。そのため、有力な封臣は評議会にいれることがセオリーですが、必ずしも有力な封臣の能力が優秀とは限りません。そのため、評議員任命で派閥へ入れたくない強大な軍事力を持つ有力な封臣の評価をとるか、能力が優秀という点を重視して別の人物を任命するかというジレンマが生じるのです。
封臣関係では封臣限界という制限もあります。封臣限界を超える封臣を持つと提供される税金と徴募兵にペナルティがつくので基本的に封臣限界以内に封臣の数をおさめましょう。封臣の数を減らすには公爵や王位の称号を作って信頼のできる封臣に与え、その上位称号の慣習的領土に含まれる下位の封臣を移譲することが有効な手段です。
収入の主源泉ー直轄領ー(Ⅻ–直轄領 1/3~2/2)
次は直轄領のチュートリアルです。直轄領とは自分が直接統治する土地=封臣に渡していない土地=収入が100%手に入る土地ということで、プレイヤーの主な収入源となり得ます。実は封臣が主君に収める税金は通常レベルの封建契約だと10%、徴募兵は25%ほどしかありません。それを100%得られる土地なので直轄領は貴重であり、どれだけ持てるかという数と、各伯爵領の出力という面での質が重要になってくるのです。
しかし、直轄領は無限には持てません。UI上は右角に表示されている「直轄領の上限」という値があり、それ以上の直轄領を持つと収入にペナルティがつきます。このペナルティは大きいので基本的に直轄領の上限一杯の直轄領を管理することがセオリーとなります。この直轄領の上限は公爵、王など位が上がることで上がっていき、プレイヤーキャラの管理の値でも上下します。管理の項目でゴールドに大きく関連すると述べたのは管理が税金の収入に直接バフするだけでなく、収入に大きく影響する直轄領の持てる量にも関係するからです。

質の面でいえば各所領に建造物を建てることで質を改善できます。そのため、直轄領はできるだけどこにするかを最初に決めておき、建造物を建てる際はその所領に建設していくことが良い選択です。前述のように直轄領以外のところは10%ほどしか収入をとれないので直轄領以外に建造物を建てることはおすすめしません。
領国を支える存在ー評議会ー(ⅩⅢ–評議会 1/2~2/2)
続いて評議会のチュートリアルです。CK3では、領地を統治するあなたの手助けとして評議会が存在します。評議会は最大6人の評議員で構成され、それぞれが異なる役職と任務を持ちます。
基本の5つの役職は以下の通りです:
- 宰相(外交能力依存):封臣の評価上昇や威信増加量増&近隣領主の評価UPなど
- 元帥(軍事能力依存):軍の訓練や支配の上昇など
- 家令(管理能力依存):税収増、開発度上昇など
- 密偵頭(策略能力依存):敵の陰謀を暴く、秘密を探るなど
- 領国祭祀(宮廷司祭)(学識能力依存):伯爵領の改宗や請求権の捏造など
さらに、あなたに配偶者ができると評議会に参加し、プレイヤーキャラの能力を上げる効果を得られます。
各依存する能力の高い人物を任命することで各任務の効果が高まりますが、前述の通り、有力な封臣の評価ペナルティにも留意する必要があります。また、学識依存のポジション(司教)は宗教によっては自身で任命・解任できない場合があります。
任務は状況に応じて切り替え可能で、基本的には時間経過で成果が出る形式か、バフを付与する形式です。たとえば、領国祭祀に改宗を指示すれば、一定時間の経過で伯爵領が改宗されます。
評議会の任務中にイベント(右下に通知される程度のもの)が起こる場合もあり、良いイベント、悪いイベントがそれぞれ起こったりします。このイベントの発生は評議員の能力も関係し、優秀な能力を持つ人物を任命しているとバッドイベントは起きないなどの利点もあります。
Part4に続きます!
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