【CK3】相続・継承システム完全攻略:分割相続の回避・対処方法と相続法の違いを解説

CK3(Crusader Kings III)の継承システムは、初心者にとって領土がバラバラに分割される厄介な壁となります。本記事では、CK3の相続法の仕組みと種類、序盤で悩まされる分割相続の回避方法、相続法変更の条件、称号管理のコツ、そして部族政府の特殊事情まで網羅的に解説します。

相続法の種類と仕組み

CK3には様々な相続法が存在し、大きく分けて以下の3系統に分類できます。

分割相続系:複数の相続人が領土を山分けするタイプ。序盤はこの方式が多いです。例:分割連合相続制、分割相続制、高度分割相続制など。

単独相続系:ひとりの相続人がほぼ全領土を継ぐタイプ。歴史的な長子相続などが該当します。例:長子相続制、末子相続制、最年長者相続制など。

選挙系:特定の有力者たちによる選挙で後継者を決めるタイプ。例:封建選挙制、タニストリー選挙制(ゲール、ブリトンの文化圏)、選挙王制(神聖ローマ帝国)、サクソン選挙制(1066年のイングランド王国)、スカンディナヴィア選挙制(北欧ノルウェー、スウェーデン、デンマーク等)など。

各相続法ごとに具体的な継承順位ルールが決まっており、例えば長子相続なら「最年長の嫡出子が全領土を継承」、分割相続なら「全相続人で領土を均等分配」などと決められています。以下で主要な相続法を詳しく見ていきましょう。

分割相続系相続法

分割連合相続制

初期設定で多くの領主が採用している方式です。全ての嫡出子が可能な限り平等に領土を相続します。「連合」の名の通り、新たに作成可能な称号がある場合、相続時にその称号が自動生成されて若い相続人に与えられるのが特徴です。例えば王国を持つ支配者が別の未創設の王国領土を十分持っていると、死亡時にその新王国が自動で創設されて次男以降に渡り、プレイヤーの領土が分裂してしまいます。まさに序盤の大国が分裂する厄介な仕組みです。

分割相続制

分割連合相続から「自動称号作成」を除いた相続法です。全ての嫡出子に領土を分配する点は同じですが、相続の際に新称号は作成されません。したがって、例えば2つ目の王国称号をプレイヤーがあえて作らずにいれば、その王国は継承時に生まれないので領土分裂を防げるわけです。この違いから、分割連合よりも被相続領土の分裂リスクがやや低減します。

高度分割相続制

分割相続系の上位法で、主要相続人(プレイヤーの後継者)が最低でも半分以上の称号を相続するよう保証されます。通常の分割相続では長子が主要称号と直轄領くらいしか確実にもらえませんが、高度分割では長子が全タイトルの50%以上を継ぎ、残りを他の子が分ける点が違いです。ただし、それでも複数の子への分配自体は行われるため、長子が半分強、他の子が残りを取得する形になります。領土の目減りは抑えられますが、完全には避けられません。

CK3では「称号」=帝国・王国・公爵・伯爵・男爵といった領地単位の位階を指します。同じランクの称号を複数持つと分割で各相続人に渡り領国が分裂しやすいため、ランクが一番高い称号は一つに留めるのが分裂防止のポイントです。

単独相続系相続法

長子相続制

嫡長子(一番年長の嫡出子)全領土を相続する方式です。一般的にイメージされる王位継承の形で、弟や妹には一切相続されません。CK3では後述の通り後半にならないと解禁できませんが、領土分割の心配がなくなるため究極の安定相続法と言えます。

末子相続制

「嫡出子の中で最年少」が全てを継ぐ方式です。要するに末っ子が跡を継ぐパターンで、長子相続の逆ですね。歴史上は稀ですがCK3では存在します。長子相続と同様、一人が全部相続するので領土分割は起きません。

最年長者相続制

「同じ家で最年長」の人物が継承する方式です。自分の子とは限らず、一族の中で一番年長の者(多くは叔父やいとこ、遠縁の年長者)が後を継ぎます。複数の分家領主がいる大王朝だと、自分の直系ではない親族が相続することもありえます。領土統合のメリットはありますが、プレイヤーからすると次の継承者が予測しづらく、年齢も高齢化しやすいという難点があります。

まとめ

単独相続系はいずれも「一人の相続人に集約」できるため、領土分裂の心配がありません。その代わり、多くの継承候補から領土を奪う形になるので不満(相続人への評価低下)を招きやすかったり、解禁条件が厳しかったりします。CK3では序盤には使えず、中世後期以降に限定されます(後述)。

選挙系相続法

封建選挙制

称号の継承者を選挙で選ぶ制度です。君主とその称号の慣習的領土の封臣が有権者となり、候補者(君主の近親や直臣)から次の支配者を選びます。複数の子がいても選挙結果次第では有力者が支持する1人に継承を集中させられます。デメリットは、プレイヤーが望まない候補が選ばれる可能性や、有権者対策の必要がある点です。また唯一文化や地域要件の無い選挙の相続法です。

タニストリー選挙制

ゲール、ブリトンの系統を持つ文化圏で利用可能な相続法です。支配者の王朝に属する者の中から後継者「タニスト」を選びます。有権者は君主と一定ランク以上の直轄封臣で、遠縁の年長者が好まれる傾向があります。自分の王朝の血統を保ちつつ、有力者の合意で選ぶので安定感がありますが、近親者(息子)よりも分家の年長者が選ばれることもあります。

選挙王制

神聖ローマ帝国の歴史的な七選帝侯制度をモデルにした相続法です。皇帝および7人の選帝侯(特定の公爵・大司教)が互いの中から皇帝を選出します。候補には皇帝の子弟や他の主要な慣習的領土の封臣も含まれます。この相続法は有権者が限定され、宗教的な要素(宗派・信仰点)が重視される点が特徴です。

サクソン選挙制

アングロ・サクソン文化圏で使える選挙型相続法で、1066年のイングランドがこれを採用しています。王とその慣習的領土の封臣たちによる投票で後継者を決めます。投票権を持つのは、成人かつ健常な直属封臣(伯爵・公爵など)と王で、称号のランクの高さや有力な封臣・摂政だと投票力が強くなるのが特徴的です。王朝内の直系に継がせるには、有力者の信頼を得るか、票が集中するよう調整する必要があります。

スカンディナヴィア選挙制

北欧の選挙による相続法です。君主と全ての慣習的領土の封臣が投票権を持ち、君主の一族や請求権者から後継を選びます。有権者の投票力は所領の開発度や所領内の領民の評価で増減する独自の計算があり、開発度の高い封臣ほど影響力を持ちます。

まとめ

選挙系継承法は上手く使えば分割相続を回避できます。例えば自分が複数の王国を持っている場合、それぞれの王国に同じ選挙法(封建選挙など)を導入し、同一人物(自分の望む後継者)を当選させれば、死後に全王国をその人物が継承します。選挙でまとめるテクニックですね。ただし、有権者の支持工作や必要条件(文化固有の継承法には該当文化であること等)があるため、上級者向けと言えるでしょう。

称号画面の下部、慣習的な首都の横のボタンから称号に選挙の相続法を追加できる。その横は後述の称号破棄ボタン。

分割相続の問題点:なぜ領土がバラバラになるのか?

序盤デフォルトの「分割連合相続制」はプレイヤーにとって最大の難敵です。前述の通り、すべての子供に領地を均等に与えるため、親が持っていた領地・称号は相続人たちに分割されます。長男は主要称号と首都直轄領こそ継ぎますが、次男以降も同格の称号をもらえる場合は独立してしまいます。結果、「親が王2つを持っていたら長男と次男が王国を1つずつ」など、同格の称号同士で国が分裂します。

さらに連合相続では新称号の自動生成という厄介な要素があります。例えば公爵位を2つ持つ公爵が十分な伯爵領をもう1つ所持していると、死後に第3の公爵位が作られて末子に与えられるといったことが起こります。プレイヤーが称号を作成せず温存していても容赦なく作られるため、防ぐにはそもそも多くの領土を持ちすぎないようにする必要があります。

分割相続で領土分裂が起きるのは同階位の称号を複数持っている場合です。たとえば王国を2つ以上所持していると要注意。長男が第1王国、次男が第2王国をそれぞれ独立して継ぐので完全に別国家になります。逆に王国が1つだけなら、次男以下は公爵位以下しか継げず長男の王国配下の封臣になるため、国家分裂(独立)は起こりません。

高位称号を複数作らない・保持しないことが領土維持の基本戦略です。どうしても複数の同格称号を獲得した場合は、後述の称号管理で工夫しましょう。

分割相続の回避・対処法:領土分裂を防ぐために

序盤の継承対策として、以下のような方法が有効です。

称号管理で分裂を最小限に抑える

同格の称号を増やさない

上述の通り、最上位の称号は一つだけ保持し、余計な王号や公爵号は作らないようにします。例えば自分が「イングランド王」なら、スコットランドやアイルランドの王位は作成せず公爵位のまま保つと良いでしょう。継承時に他の王位が存在しなければ、弟たちは公爵位以下で長男の配下に収まります。

称号をあえて破棄する

既に複数の同ランク称号を持ってしまっている場合、称号の破棄も検討できます。CK3では各称号画面から王国・公爵位なら威信を支払うことで自発的にタイトルを消滅させることができます。ただしその称号の慣習的領土内の封臣の評価と正当性が下がるペナルティがあるため、反乱の火種には注意です。

上位称号を創設する

領土が広がって同位の称号が複数できる場合、いっそその上の位の称号を作るのも手です。例えば2王国を統べるなら「○○帝国」を創設して帝位を長男が継げば、弟たちは王位を継いでも帝国の属国(従属王)となり国家分裂は回避されます。帝位が最上位となることで長男が全体の宗主になるわけですね。

継承人の数を減らす(子供対策)

もっとも確実なのは、相続人(子供)の数自体を減らすことです。極端に言えば「子は一人だけ」にするのがベストで、そうすれば分割しようにも分ける相手がいません。

廃嫡する

特定の子を相続人から除外する手段です。自分が家長であれば、威信と名誉を消費して子供を廃嫡できます。廃嫡された人物は継承権を失い、他の健在な子だけが継承対象になります。ただし序盤では手に入りにくい名誉を使うため、序盤では難しいことも多いです。また、対象となった子からの評価大幅低下や家族の不興も避けられません。最終手段として覚えておきましょう。

修道僧にさせる

継承資格のある子を修道院送り(聖職者)にすると、その子は相続人から外れます。一部の宗教では右クリックのインタラクションメニューから「誓約を頼む」を実行することで、そのキャラクターを修道院送りにすることができ、強制的に継承権放棄させられます。ただし10歳以上ではならないという条件、受け入れ値が低く拒否される場合が多いこと、信仰点コストが高い(350)ことなどから序盤ではあまり現実的ではありません。

婚姻コントロール

一夫一妻制の宗教であれば、そもそも子作りを制限するという手もあります。できるだけ子供の数を抑えるために、早めに配偶者と離婚して再婚しない、あるいは年長の配偶者と結婚して子供が生まれにくくする等です。中世的な発想ですが、「子だくさん=領土細分化」ですから、継承のためには敢えて子供を増やさないのも戦略になります。しかし、この方法は一人の子供に不慮の事故(伝染病・戦死・暗殺等)が起こると継承予定が一気に狂うデメリットもあります。

相続法の変更条件:いつ長子相続にできる?

「結局、早く長子相続に変えたい!」と思うでしょうが、CK3では法律を変えるには厳格な条件があります。主なポイントを整理します。

★ 相続法変更の基本条件:

  • その相続法に必要な王権レベルに達していること。
  • その相続法に必要な革新性を発明済みであること。
  • 有力な封臣が反対しないこと。

相続法をいじるには王権を上げねばなりません。デフォルトはレベル1(自立した~)ですが、レベル2(限定的な~)以上で「利用可能な分割相続法への変更が可能」というフラグが立ちます。レベル3(高い)以上で「全ての利用可能な相続法への変更が可能」というフラグが立ちます。ただし王権を上げると封臣の反感も強まるため、タイミングを計りましょう。

また、各継承法には文化の革新性(技術ツリー)による時代制限があります。代表的なものは下記です。

分割相続制への変更 – 中世初期の革新性「世襲支配」が必要。これは867スタートでは未発明の場合が多いので、まず文化発展させる必要があります。

高度分割相続制 – 中世盛期のイノベーション「紋章学」が必要。大体11~12世紀頃の技術です。それまでは高位継承は施行できません。

長子相続制末子相続制 – 中世後期の革新性「長子相続」が必要です。1200年以降にならないと研究できず、事実上13世紀以降まで待つ必要があります。ゲーム内でもかなり終盤の要素です。

最年長者相続制 – 革新性「紋章学」が基本必要ですが、西スラブ文化圏のみ部族時代のの固有革新性「王のテーブル」で早期に解禁できます。歴史的にポーランドなどで使われた制度ですね。

要するに、分割相続→高度分割→長子相続段階的に技術解禁されていくイメージです(順に世襲支配→紋章学→長子相続を要する)。その間、どうしても分割が嫌なら前述の対策でしのぐしかありません。

さらに宗教・文化由来の制限もあります。例えば部族政府の支配者は強制的に分割連合相続に固定されており、封建化しない限り継承法を変えられません。そのため部族国家は代を経るごとに細分化・弱体化しやすく、早期の封建化が求められます。またイスラム圏の氏族政府は分割の継承法が特殊(家の結束レベルに影響される)だったり、継承法変更に追加コストや条件(高い献身レベルが必要など)が課せられています。自分の政府形態・宗教の特徴も確認しましょう。

おわりに:継承は怖くない!計画的な対策を

CK3の相続・継承システム完全攻略、いかがだったでしょうか。「継承は計画的に」がこのゲームの肝と言えます。分割相続で困っている方は、本記事で紹介した称号管理のコツや相続人調整テクニックをぜひ試してみてください。ゲーム中盤以降になれば技術革新で長子相続など安定策も解禁され、領土運営も格段に楽になります。それまでは創意工夫で乗り切りましょう。継承の混乱を制する者がCK3を制すと言っても過言ではありません。あなたの中世王朝経営が円滑に続くことを祈っています!

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